2012年05月13日

私の家族/祖母

 父母と祖母、兄と弟と私の六人が、私の家族だ。
 我が家は兼業農家のようなものだ。父母はそれぞれの仕事があり、祖母が畑仕事をしている。祖父は、私が産まれてくる前に亡くなった。70歳を過ぎた祖母一人で、畑や田んぼの手入れをしている。
 しかし農家と言っても、とれた野菜を出荷することは少ない。畑よりも田んぼの面積の方が多く、収穫した米は自給自足するか、親戚に安価で提供するくらいである。お茶の栽培もしているが、それも自宅と親戚用で、よそへ販売することはない。
 しかし、それらの仕事を一人でするには、畑も田んぼもかなりの広さになる。毎年、田植えや稲刈りやお茶摘みを手伝うのだが、数人でやっても広いと思える畑を、祖母は一人で管理している。本当にきつく、つらい仕事なのだと実感した。
 祖母は朝早く起き、夜は遅くまで、毎日畑仕事をやっている。文句のひとつも言わない。母は働きに出ているので、母がいない間の家事をするのも祖母だ。
 祖母のはたらきを見ていると、いつも申し訳なく思う。本当は、もっと近所の友だちとゆっくり過ごしたいのではないか、毎日をのんびりしたいのではないかと、胸が痛くなる。
 小さい頃は、学校から帰ったら、兄や弟と畑仕事の手伝いをすすんでやっていたが、いつの間にかそれもなくなり、今では頼まれたときにしか手伝いをしなくなった。そのうえ今、私は一人暮らしをしているので、手伝いたくても、簡単に手伝いができなくなってしまった。
 現在、実家には、父母と祖母の三人しかいない。親にも仕事があるので、祖母は今も一人で畑仕事をやっている。次に実家に帰ったら、できるだけ仕事の手伝いをして、負担を軽くしたい。そして、感謝を伝えようと思う。



Posted by 芸短ネット演習 at 06:35│Comments(0)
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