2012年05月10日

私の家族/私の夢

 私の家庭は、母子家庭である。祖母、祖父、母、妹と、一軒家で暮らしている。私達兄妹の学費のため、母が一生懸命パートで働いてくれている。それでも収入が足りない。そのために、定年を迎えて3年以上もたっているのに、いまだに働いてくれている祖父がいる。
 私は今日まで、勉学において特に良い成績を残したことがない。普通以下の成績ばかり残してきた。最低限やるべきことはやり、将来については考えず、フラフラしていた。私の将来を心配した家族からは、いつも色々言われていた。私も考えるようになった。
 高3で夢ができ、県外にある情報の専門学校に行きたい、と親に申し出た。やりたいことが見つかるなんて、雲をつかんだような話なので、当然、受け入れてくれるだろうと思っていた。しかし、家族は「そんな金はウチにはない」との一点張りだった。就職率などを示唆しても、この一言で拒絶された。本当に私の将来を想ってくれているのか。不思議でならなかった。将来のためにやりたいことも、やらせてもらえない家庭の中で、本当に悔しかった。何度も母親と大げんかをした。
 ある時、母に「そのためのことをあんたはしてきたかい」と言われた。その時は言っている意味が分からなかった。しかし、冷静になって考えてみると、単純明快だった。これまで勉学で良い成績を残したことがなく、大金を出してまで専門学校にいかせても、失敗して帰ってくるだろうと、家族の信頼を得ていなかったのだ。就職率99%でもだ。
 情報が学べる県立芸文短大も、同時に目指していた。まずは、地元である芸短に合格してから考えるようにと、母から言われた。私は母からチャンスを貰ったのだと前向きに考え、懸命に勉強し芸短に入学した。私は夢をつかむべく、ここで良い成績を収め、家族の信頼を得たい。そして将来、妻や子供に何ひとつ不自由させないような、立派な父親になりたい。



Posted by 芸短ネット演習 at 04:27│Comments(0)
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