2010年12月10日

ディレクターの仕事

12月3日金曜日、大分県立芸術文化短期大学にて、株式会社大分放送テレビ制作局テレビ制作部ディレクターの井上周作さんの講義が行われた。『テレビの番組はこうして作られる』というテーマの下、学生にマスコミ業界に対し興味・感心を持ってもらう事、また番組制作者として心掛けている事などを学生に伝えることによってコミュニケーションの重要性を知ってもらうというのが目的である。

井上さんは今年で入社8年目。現在はディレクターとして「かぼすタイム」を始めとしてヒューマンドキュメンタリーなどを制作している。ディレクターとは番組の企画立案・取材(収録)・編集・放送までを担う指揮者である。番組の評価はダイレクトにディレクターに伝わってくるので大変な仕事だが、その分やり甲斐があると井上さんは言う。

まずは11月3日に放送された「かぼすタイム」の看板コーナー「ようこそ かぼすツアーズ」を視聴した。その後「かぼすツアーズ」が出来るまでを順序たてて説明してくださった。
まず「かぼすツアーズ」のテーマを決めるが、テーマは季節感を大切にしているそうだ。確かに視聴した「かぼすツアーズ」は山の紅葉等秋らしさを全面に押し出したものであった。取材先を決めてからはスケジュールを立てて台本を書くが、その台詞は大まかなものは書いても細かな部分は現地のアナウンサーに任せているそうだ。取材にはアナウンサー2人、カメラマン、音声、アシスタントと井上さんの6人で向かい、同じシーンばかりでは面白くないからと同シーンを様々な角度から何度も撮るらしい。 撮影した素材はパソコンに取り込み4日かけて編集。取材で外に出る機会も多いが週の半分は編集室に篭っているそうだ。取材先のリサーチ、選定は簡単なようで難しく、取材先の情報源は友人、知人や雑誌等から得ており、現場には足を運ぶように心掛けているそうだ。先方には趣旨をきちんと説明し、初めて理解されたうえで取材は成り立っているのだ。

その後は2年前に放送された「窓をあけて九州」を視聴した。「窓をあけて九州」はJNN九州6局ネット番組で、OBSを含めた九州各県にあるTBSの系列局が持ち回りで制作している。番組の詳細は九州という風土で力一杯生きている人々を明るく爽やかに描くヒューマンドキュメンタリー。今回視聴したのは県内一周駅伝に出場した竹田市チームの井野輝未選手を追い掛けたもので、12分の番組を制作するのにインタビューに3日をかけたらしい。取材をするには相手の気持ちも考慮する必要があるが、どうしたらいい映像が撮れるかを考える必要もあるそうだ。

井野さんは「ディレクターになるには雑学=知識が必要」と言ったうえで「コミュニケーション能力と、他人(対視聴者、スタッフ)を思いやる心と様々な視点から物事を見ることが出来る目、感動する心を持とう」と語った。

2103095 伴沙智子(?)



Posted by 芸短ネット演習 at 12:54│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。