初めてのボランティア
「ただいま、あしなが学生募金を行っております!ご協力よろしくお願いします!」「よろしくお願いします!」そんな学生たちの元気な声が、トキワ前に響いた。芸短に入り、サービスラーニングを通して、初めてボランティア活動をした。印象に残っているのは、一番初めにした「学生あしなが募金」である。駅やデパートの前で募金の活動をしているのは、何度か見かけたことがあった。そういうのを見ても他人事だとしか思えなくて、募金に協力したことは少なかった。だから、募金活動をする側がどんな思いなのかを知りたくて、この活動に参加した。
いざ参加してみると、募金活動は体力的に辛いものだった。長時間の立ちっぱなしで足が痛くなり、容赦ない日差しで暑かった。そして驚いたのが、歩行する人たちの反応である。ちらっと一瞥するだけで足早に通り過ぎる人、迷惑そうな顔をする人。そこには私がたくさんいるようだった。他にも「うるさい」と怒る人や、「それは国がやることだ」と言ってくる人がいて、やる気を削られたりもした。
ただ突っ立っているだけでは何も始まらないので、呼びかけをした。初めは恥ずかしくて出なかった声も、だんだんと出るようになった。呼びかけの声が大きくなるにつれて、募金をしてくれる人も増えていった。自分が募金箱を持っているときに、募金をしてくれたときは本当に嬉しかった。お札を募金箱の中に入れてくれる人がいた。だが、募金の金額がたった1円でも何円でも、その嬉しさは変わらなかった。募金をしてくれる人たちの温かい気持ちが嬉かった。
このボランティアを通して、募金活動の喜びを知った。思いやりの心、助け合いの心、自分が不自由なく暮らしている幸せを、いま一度確認できた。もう募金活動を見かけても、他人事だとは思わないだろう。ここで経験したことは、他のボランティアやサービスラーニングにも通じるものがあると思うので、いかしていきたい。
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