日本語表現1 期末課題 2125049 後藤択哉

芸短ネット演習

2012年07月08日 20:00

「ただいま お腹すいたよ」
と私の日常のひと言
「おかえり 今日も疲れた?」
の母の返事日々当たり前になっていた言葉のやりとり、見慣れた帰り道、長年暮らしてきた家、何より温かかった家族と接していた時間、一人暮らしをすることによって全てが過去の記憶のように遠い昔の記憶のように浄化を繰り返している。私は県外出身者ではないので最初は一人暮らしをする予定はなかった。しかし、毎日片道一時間以上の電車通勤。そして、サークルがある日の帰宅は深夜0時。そんなある時
「学校疲れない?毎日帰るの遅いんだし、無理してない?」
と、普段の怒りっぽく、恐ろしい母の姿はなく、心配そうに私をジッと見つめている母の姿があった。そのたまに見せる母の優しい姿は本物の天使と重なり合うほどだった。私はその母の言葉に甘えて一人暮らしをすることになった。私の一人での生活、それは今まで両親や、祖父母、二人の兄に囲まれて育ってきた私にとってどんなに寂しい生活になるかは最初から誰もが予想していた。三男として甘えて、わがままに育ってきた私だが、家事や料理には少しの自信を兼ね備えていた。母の料理をする姿を良く観察してきた。昔から料理を作ろうとして火に近づいただけで良く怒られていた記憶があるが、今となっては少しくらい料理を一人でするくらい…と言ってやりたい。でも良く隠れて小さい頃から料理をしていた。そのおかげで今人並みには料理ができる。部屋の片付けは、母が潔癖性で厳しくしつけられてきたので、表面的には綺麗に見せる技術を身につけている。いつも掃除はあまり気が進まないが、親が私のマンションにくる時は一日前に表面的に綺麗にしている。毎日の生活充実して意外に寂しいとかホームシックにもならない。掃除の技術を身につけた私と隠れて料理をしていた私に今、猛烈に感動している。