テレビ制作の仕事

芸短ネット演習

2010年12月09日 14:05

12月3日、大分県立芸術文化短期大学で地域社会とマスメディアの寄付講座が行
われ、『テレビ番組はこうして作られる』というテーマのもと、大分放送テレビ制
作部のディレクター井上周作さんが講演された。
まず始めに見せていただいたのが、テレビ番組を作るのにかかせないカメラだ。重
さは8kgで値段は600万円もするという。上司からは「自分の身よりカメラを
守れ」と言われる程である。まさにカメラマンの命のようなものだろう。
井上さんは高校生の頃に漠然と、スポーツ記者になりたいと考えていたそうだ。大
学では就職活動を始めるにあたり、様々な業界の説明会に足を運び最終的に大分放
送に内定をいただいた。入社当初、井上さんは配属先に報道を希望していたが、テ
レビ制作部に配属された。しかし今ではこれで良かったと、井上さんは振り返って
いた。
ディレクターの仕事とは、番組の企画立案・取材(収録)・編集・放送までを担う
指揮者であるそうだ。実際に井上さんが過去に作られた番組を見せていただいた。
『かぼすタイム』と『窓を開けて九州』という番組だ。二つの番組に対して、「取
材先のリサーチ・設定は簡単に見えて難しく、取材する前に現場には足を運ぶよう
に心がけている。先方には趣旨をきちんと説明し、始めて理解された上で、取材は
成り立っている。」「相手の気持ちとインタビューをしたいという気持ちの葛藤が
あった。成長させてもらった番組。」と話された。
ディレクターという仕事に興味があるなら、会話を弾ませること・本を読むことを
今から実践して欲しいそうだ。コミュニケーション能力と、他人を思いやる心と
様々な視点から物事を見ることができる目、感動する心を持つことが目的である。
こうしたテレビ制作者の方たちの努力により、私たちは日頃楽しくテレビが見られ
るのだろうと感じた。

2105044 (2回目)