12月3日の記事
11月26日、この日は毎日新聞社大分支局の高芝菜穂子さんをお迎えして、記者の仕事や感じたことを中心に講演していたただいた。高芝さんは記者になって5年目で、今年の春に佐賀支局から大分に異動してこられた。
まず佐賀での印象深い出来事を話してくれた。1つ目は「人違い射殺事件」。この事件は暴力団組員と間違われ、入院中の男性が殺されるという悲劇的なものだった。記者の方達はこのような事件が発生すると、警察から連絡を受け取材を開始するそうだ。取材を進めていく上で頭の中では遺族のことでいっぱいになると言う。殺された男性には妻と2人の子供がおり、この時ラグビーの試合でアキレス腱を断裂し入院していた。まさか病院で組員に間違われ殺されるなんて誰も想像できないし、判決も死刑や無期懲役より軽い懲役24年が下され、高芝さんもこんな事があっていいものかと疑問に感じていた。また遺族に対しても「話を聞くだけで何もできないけど、記事を通して少しでも多くの人に想いなどを伝えられたら…」と言っていた。
他にも知的障害者が車道を自転車で走り、警察に取り押さえられた直後に死亡したという事件や、大分での教員不正採用のことなどを話してくださった。私たちは普段新聞やニュースを通してでしか事件を知ることができない。だからこそ記者は、事件を正確に捉え人々に伝えることが重要だし大変なんだなと思った。