カメラマンも楽な仕事じゃない
大分県立芸術文化短期大学で行われている、毎日新聞社の寄付講座「地域社会とマスメディア」は10月15日、第4回目を迎えた。今回講師として来てくださったのは、毎日新聞写真部の記者である加古信志さんだ。
今回の講義のメーンは写真についてであり、加古さんは自身の体験談や実際の写真を使いながら話していた。また、カメラマンがどんな機材を使い、どのようにして撮影をしていたかのお話もいただいた。
スクープ写真を撮るためには、対象の行動を予想し根気強く張り込まなければならないらしい。加古さんいわく「鮮
明で良い写真を撮るために、何度もチャレンジします」。
そこで重要になってくるのがカメラ機材だが、初めはストロボが使われていたという。ストロボとは大光量のフラッシュであり、車のガラスを透かして写す“透かし撮り”ができるものである。ただ連写ができず、失敗すると何も写ってないこともある。
次に使われだしたのが、現在では主流のオートフォーカスのカメラで、自動でピントが合うものだ。これはほんの一瞬のタイミングが大事なスポーツ写真でよく使われるという。ピント合わせがオートだと、人物をアップで撮ることができ、表情が写せ、迫力も出るとのこと。
加古さんによると「今はオートフォーカスを、いかに上手く使いこなせるかが重要です。写真に関しては、結果良ければ全て良しなんですよ」と話しており、案外シビアな世界のようだ。
カメラのメーカーも性能を競っており、NikonとCanonは追い越し追い越されの競争をしている。
最後に学生からの「撮れた写真が良いか悪いかで給料は変わるのか」という質問があった。これに関しては、良い悪いでは給料は変わらないと回答。良い写真を撮れば給料が上がると思っていたので、これには驚き、カメラマンも楽な仕事じゃないと思った。ただ努力賞などの賞が貰えることはあるそうだ。
再来週の10月29日には、引き続き加古信志さんが講義をしてくださる予定だ。(山内絵里)2010/10/15 19:17